竹宮ゆゆこ総合スレ SS補間庫
   

 

日記。徒然に。。。



香椎奈々子の日記より抜粋。
4月24日。
今日、私に高校での初めての友達が出来た。
名前は木原麻耶。人見知りの私なんかとは違ってとても明るくて今時の女の子って感じ。
突然彼女に話し掛けられた時はホントにびっくりした。
でも嬉しかった。とても、嬉しかった。
今日まで、なんか学校に行くのが憂鬱だったけど、明日から学校に行くのが楽しみになっている。私って結構ゲンキンなんだろうか?
また明日。そんな言葉が嬉しかった。
明日は麻耶とアドレスを交換しよう。私から、言おうと思う。
明日が楽しみ。

5月1日。
明日からGW。私は麻耶と一緒に町にショッピングの予定や一緒に遊ぶ予定を立てた。
今から楽しみ。
最後の休みには他の友達も一緒に公園で遊ぼうと言う事になってる。
男子も来るらしくて私は少し不安。だけど麻耶は楽しみらしい。北村君も来るらしいから。
クラス委員の北村君も6日は部活が休みの様で、麻耶の立てた計画に参加出来るみたい。
でも、麻耶は意外と分かりやすい。筈なのに気が付かない北村君はどうかと思う。
私にもいつか好きになる男子が現れるのだろうか。今はそれが少し不安で、少し楽しみ。


木原麻耶の日記より抜粋。
5月8日。
死ぬかと思った。いや、殺されるかと思った。
GWの最終日にはまるお達と遊んですっごく楽しかった。だから私は浮かれていて、なんとウチの高校の恐怖の対象と廊下でうっかりぶつかっちゃった。
私と同じ1年。クラスは違うけど、その存在感で今や大橋高校の2大番長の一人、高須君と。
思いっきり出会い頭にぶつかって、その場に倒れた私を彼はすっごく睨んでた。私もつい、どこ見てんのよ!なんて言っちゃった。
だって私ってぶつかって転んだんだけど、思いっきりスカートめくれちゃったの。もう死にたい位恥ずかしかった。結構周囲に人も居たし、皆にパンツを見られたかと思ったらホントに泣きたくなった。
でも誰も私のパンツなんか見てなくて、というより私の場所から目を逸らしてた。一緒に居た奈々子もガタガタ震えてた。
高須君が「おい」って私に手を伸ばしてきて、ほんとに泣き出した時に先生達が大勢来てくれて、高須君は職員室に連れてかれた。
取り敢えず今日は助かったけど、週明けの月曜日に学校に行くのが怖い。どうしよう


高須竜児の日記より抜粋。
5月8日。
今日もまた散々だった。登校時に通り掛っただけなのにウチの生徒に絡んでた他校の生徒にビビられてまた俺の縄張りとやらが増えた。
授業中は明らかに俺の番を飛ばして問題をあてがわれていく。なんとか1学期中には解消してぇ。
まぁ先生やクラスメイトはおいおい分かってくれるだろう。いままでもそうだったしな。だが問題は他のクラスだな。
今日も廊下でぶつかった女子が居たが、助け起こそうかと思ったら泣かれて、挙句職員室まで連行された。
先生は悩みがあるなら言ってみろと言っていたが、この現状こそが悩みのタネなんだが、どうにも理解してもらえない。
ま、いいか。皆俺に注目してて、あの子のスカートがめくれちまった事に気付かなかった。やっぱ恥ずかしいもんな。うん。
にしても、泰子のお陰でアレくらいでは何も感じなくなっちまった俺は、自分がジジイの様に思えて、なんか今日は凹んだ。


相坂大河の日記より抜粋。
5月15日。
また告白された。うざい。でも今度の人はなんか変な告白だった。
私に接触してきた変な人は彼で二人目だ。一人目のみのりんとは友達になった。彼とはどうなんだろう?

5月14日。
起きた。帰った。寝た。

5月15日。
べつに


木原麻耶の日記より抜粋。
5月22日。
今日は学年レクリエーションだった。まぁ皆で親睦を深めようって感じ?楽しかった。
少し離れた自然公園で午前中からのんびり。昼食は皆で何かを作って食べる。ほんと、ゆっくりした1日だった。
奈々子がとても料理が上手いのが判明して驚いた。でも聞いたら彼女の家は父子家庭で料理は奈々子がしてるみたい。どうりで上手な訳だ。
奈々子は簡単に数品のおかずを作ってくれたけど凄く美味しかった。まるおも美味しそうだったし、今度奈々子に教わろっと。
そうそう、そんな奈々子が驚く程の料理を作った人が居るらしい。私達は固形燃料で済ませてたんだけど、どうやらその人は炭まで持ち出して火を起こしたみたい。
またその料理が美味しくて。まるおが持って来てくれたのを少し食べたけど、アレはお店でお金を取れるレベルだと思う。
誰が作ったのか見てくれば良かったな。


香椎奈々子の日記より抜粋。
5月22日。
驚いた。あの恐怖の大王、闇夜の帝王の高須君はとんでもなく料理が上手だった。
北村君の持ってきたものがあまりに美味しかったから、何か参考になればと思って場所を聞いていってみたけど、ソコには数人のクラスメイトに料理を振舞う高須君が居た。
私達には恐怖の対象でしかない彼も、クラスメイトには危害を加えないのか、数人の女子に質問されては、彼は料理のコツを教えていた。
私にはふと、この高須君の方がむしろ本当の彼の姿なのかと思えた。それ程に、今日の彼は楽しそうだった。
前に北村君が「高須は良い奴だ」と言って皆にえ〜と言われていたけど、もしかしたら本当なのかも。

5月29日。
まったくテストの真っ最中だと云うのに今日も夕食の買出し。これで成績落ちて文句言うようなら今後一切おかずは2品以上は作らないから!
でも今日の買出しはビックリした。スーパーで高須君を見つけた。
どう見ても万引き少年かなにかと間違われそうな彼だったけど、真剣にお肉や魚を吟味してかごに入れてた。なんか手製のエコバックも持ってたわね。
でももっとビックリなのは、私が彼と話をしたこと。まぁ話っていう程のモノじゃないけど、思わず彼に見入ってた私はカップラーメンの積み上げにぶつかって山を崩しちゃった。
床に散らばった品を私が慌てて拾っていたら、彼がいつの間にか手伝ってくれてた。
なんか手馴れた手付きで山を直して、全部綺麗に積み上げたら満足そうに笑みを漏らして去っていった。
ありがとうって言ったら、?って首を傾げて、でも「おう」って。それだけ。
彼が居なくなった後で、店員さん達が彼の積んだ山を恐る恐る調べてた。
まぁ確かに積み上げた後に漏らしてた彼の笑みは邪悪な笑みに見えたし、なにかの仕掛けに成功した犯罪者みたいだったけど、なんか失礼しちゃうよね!
?なんで怒ってんだろ、私?


木原麻耶の日記より抜粋。
5月30日。
やっと中間テストが終わった。地獄の日々よさようなら〜。
ま、私はそんなに頭良くないし、赤点さえ取らなきゃ問題無い無い。それにしてもまるおは頭が良い。勉強も出来るし、意外と女子に人気が有るのを、本人は自覚していないのだろうか?
最近、少しまるおが気になる。どうしよう
今までも気にはなっていたんだけど、なんかこう、もっと仲良くなりたい、みたいな?
もっと積極的に成った方がいいんだろうか


高須竜児の日記より抜粋。
6月10日。
球技大会の出場競技を決めたが、どうにも俺の動向が鍵を握っているようでなんとも息苦しかった。
それでも最近では能登や、違うクラスの北村って奴と友達になれてるし、クラスの連中も、初めの頃ほど俺を怖がらなくなった。
中学の時と比べても最速じゃねぇか?さすが高校にもなると人を見る目も多少は育つというものか。
なんとか1学期中には、少なくてもクラスの中では恐れられないようになりたい。
よし。取り合えず、球技大会を頑張って、また1歩、皆に近付こう。

6月15日。
不思議だ。というか驚天動地だ!俺の携帯に、史上初の女子のメルアドがメモリーされてる。
最近、スーパーかのう屋でよく会うウチの高校の1年の香椎さんだ。
俺にはきっかけや出会いは思い出せないのだが、とにかく、彼女とは偶然にスーパーで会って何となく話をするようになった。まぁもっぱら料理の話だが。
どうやら香椎さんも片親らしい。俺と一緒で、彼女も家の食事は全て自分で作っているそうだ。どこか親近感が沸く。
前のレクの時に俺の料理を喰ったらしい。あの時は外だったし火力も大して無いし、そんなに美味い物が作れたとは思えないが、それでも褒められるのは嬉しい。
色々と料理で聞きたい事があった時聞いて言いか?と聞かれたので、俺でよければと。そしたらアドレスを交換する事になった。
それにしても、どうすればいい?やっぱ女子とアドレス交換したら御礼のメールは常識なのだろうか?でも関係無いメールでもして迷惑がられても。
いや!料理の話をすれば。でも、なんでこの時間に、もう2時だし彼女も寝てるだろう…でももし待って、いやそれは無い無い。
あぁ!どうすればいいんだぁぁぁ


北村祐作の日記より抜粋

6月20日。
今日は球技大会だった。部活動の関係でソフトボールには出れなかったがサッカーで準優勝を決めた。まずまずの結果だ。
だが本日一番の収穫といえば、なにやら不穏な噂の絶えない高須がだいぶクラスに打ち解けていた事だ。
話してみると高須はホントに良い奴だ。何故にアイツが皆に誤解されているのか。まぁ確かに眼つきや表情には剣はあるのかも知れない。
だが些かみんな外見に捕らわれすぎだと思う。
でも良かった。明日からはもっと高須と話す機会を設けよう。クラスは違うが時間は作り出そうと思えばどうとでもなるものだ。
俺が何をしてやれるかは分からんが、それでも俺はアイツの友達だし親友になりたいと思ってる。なぜかそう思える奴だ、高須は。


高須竜児の日記より抜粋
6月27日。
おかしい。どうやら俺は……恋をしたらしい。
北村の所によく現れる彼女、櫛枝実乃梨に。
あぁ、彼女はなんて可愛くて明るくて元気で、確かに一種独特の個性というか感性というか、そんな斜め上の動きをする時もあるけど、それをひっくるめても俺には眩しい位魅力的な女性だ。
なんとかお近付きになりたいが、如何せん俺と彼女に接点は無い。
北村ともいつも一緒に居るわけじゃ無いしな。しかしコレはなんとかしなくては。
最近櫛枝さんの事を思うと夜もあまり眠れない。おかげで寝不足気味だし、そうなると一層この俺の眼つきが。
最近ようやく打ち解けてきたクラスメイトの距離が少し離れた気がする。
しかし…あぁ、だめだ。今日も眠れそうに無いよ、櫛枝さん。


櫛枝実乃梨の日記より抜粋。
7月10日。
カラオケ屋のバイトとファミレスのスケジュールがずれた。ブッキングは避けてたのにぃ!
どうする!どうなるのわたしぃぃぃぃ!

7月14日。
まずい!ジョニーズのパフェ超うめぇ!店長アンタ最高だ。張り紙があったからバイトを申し込んだ。
受かると良いな。


逢坂大河の日記より抜粋。
7月20日。
どうやら私は北村君の事を好きになったみたい。
あんな変な告白だったのに、なんでか彼の事を目で追っちゃう。
でも私は一度彼を断った。今更私から告白なんて出来るわけ無い。
みのりんと北村君は同じソフト部だし良く話してる。
みのりんが羨ましい。


木原麻耶の日記より抜粋。
7月30日。
どうしよう。
今日皆で海に行ったらはぐれちゃって、なんか性質の悪そうな人達にからまれた。無理矢理連れてかれそうになって、でも誰も助けてくれなくてどうしたらいいか分からなくなってたら、助けてくれた人が居た。
あの高須君だった。彼はこの辺りの支配者なのか、「お前等死にたいのか?」の一言で彼等は慌てて逃げ出してった。
彼は私に気が付いた様で「確か貴様」って言って来て、思わず私は逃げちゃった。
あれ以来だったけど、高須君はきっと前に廊下で私の所為で先生に捕まった事を覚えているんだ。
助けてくれてホントに嬉しかったのに、時効寸前で交通違反で捕まった心境だ。あぁ夏休みが終わらなければいいのに…


高須竜児の日記より抜粋。
8月20日。
海の家でのバイトも今日で終わりだ。泰子の知り合いって事でもあったし、皆親切にしてくれた。楽しいバイトだった。
もうすぐ2学期が始まるのだが、少しばかり憂鬱な事が。
先月の末になんか香椎さんの友達を見かけた。なんかガラの悪そうな…まぁ俺に人の事を言えた義理は無いが、それでも彼女の友達には見えない感じの奴等と一緒だった。
「お前等知り合いか?」と声を掛けたんだが、何処をどう聞いたのか「死にたくないです!すいませんでした!」と逃げてっちまった。俺って一体。
「確か木原さんだったよな?」って言ってる間に彼女も逃げてった。なんかしたか?俺。
変な誤解を受けてなきゃいいんだが…無理か。気が重い。


9月2日。
生徒会に呼ばれた。どうやら最近北村は生徒会の方にも顔を出しているらしく、アイツが俺の友達と云うのを問題視する意見があるようで、生徒会長直々のの呼び出しとなったようだ。
誤解されるのはもう慣れているが、それで北村に迷惑が掛かるのは困る。
だが少し話していたら会長のアニキは笑い出した。やはりアニキは変わってる。
でもどうやら俺は危険人物では無いと分かってくれたらしい。最後には生徒会に誘われたがコレは丁重にお断りした。こう見えても一家の主夫は忙しい。



北村佑作の日記より抜粋。
9月3日。
やはり会長は素晴らしい人だ。高須と縁を持っている事を良く思っていない者が居る事は俺にも分かってはいたが、どうやら昨日、会長は高須と話をしたらしい。
「良い友達を持ったな」と言ってくれて、高須にはいつでも生徒会室に顔をだしても良いと伝えておけと言われた。
外見に惑わされず、そして懐が広い。やはり俺は会長の事が好きだ。
今日、俺は改めてそう感じた。


恋ヶ窪ゆりの日記より抜粋。
9月14日。
私の人生の幕を下ろそうかという事件勃発。
体育祭の出場種目を決めている最中、逢坂さんが暴発した。誰かが彼女の逆鱗に触れたらしい。もう!空気読んでよ!
逢坂さんは教科書の入った机ごと教室のドアに投げ付け、ノシノシと出て行った。まだHR終わってないのに…
私がその机を片付けようとしたら、なんと高須君が通り掛かった。腰が抜けた。
だって高須君ったらもの凄い顔で私を睨むし、それでギラリと目を光らせてニタリと嘲笑った。
助けを求めてクラスのみんなを見たけど、みんな目を逸らした。薄情者!
彼はなめるように私を眺めて目を光らせて去っていった。
きっと私は……狙われた。
ううぅぅ。まだ結婚もしてないのに私はこのまま高須君に陵辱されるのね。あぁ、そのあときっとそれをネタに強請られて、これから先彼専用のメス奴隷なのね。
さよなら母さん。


高須竜児の日記より抜粋。
9月14日。
最近は随分と穏やかになった。今度の体育祭も楽しみだ。まぁ騎馬戦には出たくないが。
昼食時には皆に何か作ってやれないかと考えてる。1学期のレクではみんなに俺の事を理解してもらうきっかけになったからな。まぁ、いい想い出だ。
それにしても驚いたのはA組だ。
HRが終わって帰ろうとしたらゴミが廊下に出ていた。
あいてるドアから見えたのはゴミ箱をなぎ倒している机と床に座り込んでいた先生。
にしてもあの散乱振りはどうだ。掃除してぇ。
多分普段手を抜いているに違いない。ゴミ箱が有ったと思われる隅にホコリがたまってた。高須棒の出番か?
思わず顔がニヤケちまった。放課後誰も居なくなってからこっそり教室に行ってみたが、やはり掃除のしがいがある隙間だった。
無論勝ったがな。


香椎奈々子の日記より抜粋。
9月17日。
体育祭の準備で今日もてんやわんやだった。
私達のクラスは球技大会ではB組に煮え湯を飲まされた。今度こそはと男子の息も荒い。
そんな話をメールですると、高須君も体育祭は楽しみだと言っていた。でも嫌な事も有るらしい。足が遅いわけでも運動が苦手な訳でもないのになんで?聞いたら「騎馬戦でまた目立っちまう。せっかく最近」と言う事。まぁ彼の存在はクラスにとっては武器だ。
でもホント、荒事が嫌いな高須君らしいと思った。
彼は体育祭には皆で食べれる昼食を女子の有志と作るらしい。どちらかと言うと男子の領分では無いのだけど、彼は楽しそうだ。
少しだけ…その女子達が羨ましいと思ってしまう。

9月19日。
今日の体育祭は大いに盛り上がった。結果私達は最優秀クラスに。ホントにみんな嬉しそうだった。もちろん私も。
それにしても高須君達の作った料理は美味しそうだった。
さっきメールしたら「みんな美味いって言ってくれた」て喜んでた。彼は意外に単純だ。何気ない事で喜ぶ。ほんと…単純。


櫛枝美乃梨の日記より抜粋。
9月30日。
なんか私のテンションは皆の中から浮いたみたい。傍に居るのは大河だけ。
分かる。皆、私がどこか適当に流してフランクな様で距離を置いてると思ってる。
でもそれは当たってる。
私はきっと誰よりも臆病だ。自分を否定されるのが怖い。
ただ女だと言うだけで私は野球に否定された。もう否定されるのは嫌だ。
こんなんじゃダメだって分かってる。でも、変えられない。
誰か……助けてよ


木原麻耶の日記より抜粋。
10月6日。
私は何か間違ってたんだろうか?今日、うっかり階段で足を踏み外してひねってしまった。
もの凄く痛くてつい涙を流したら、誰かが腕を掴んで肩に回して私を引き起こしてくれた。
高須君だった。
夏以来、私はずっと高須君を避けてたから今まで会う事は無かったけど、相変わらず彼は怖い。
でも彼は黙って肩を貸してくれて保健室まで連れてってくれた。何度かいいって断ったんだけど「黙ってろ」って聞いてくれない。
保健室で保険医に私を預けて帰ろうとするから「どうして?」って言ったら「なんかお前いつも泣いてるよな?」って手を伸ばしてきた。
思わず目をぎゅっと瞑ったけど、彼の手は私の頭を撫でて、それから何も言わず出て行った。
私は、今までなにかを間違っていたのだろうか……

10月7日。
驚いた。昨日の事を奈々子に話したら「高須君らしい」って笑ってた。
なんと奈々子は彼とは仲が良いと言う程ではないけど、よく話すらしい。スーパーのお買い物仲間だとか。どんな仲間よ!
今ではすっかりメル友みたい。
夏休みの海での事を話したら、「ふふ。きっと何かの誤解ね。彼らしいわ」と笑った。
本当にただ助けてくれただけなのかな?だとしたら私はきっと凄く失礼だったと思う。
「気にする事無いわよ。きっと高須君は気にして無いから、麻耶も気にする事なんて無い」奈々子はそう言ってくれた。
でも…どうしよう


逢坂大河の日記より抜粋。
10月15日。
なんか文化祭の出し物についてゴチャゴチャ言ってた。興味ない。
今日もみのりんは部活だから私は一人で帰った。最近また部屋が散らかってきた。また業者呼んで掃除させなきゃ。
コンビニ行って立ち読みしてファミレス行って時間潰して、ゲーセンに行ったらアホな男共に絡まれたからゴミ箱に捨ててやった。
どうして世界はこんなに腹立たしいんだろう。

10月29日。
なんか文化祭が始まった、らしい。
なんかオカマバーみたいな喫茶店をやるらしい。私には関係無い。やること無いもん。
料理も出来ないし、愛想も振りまけない。だから行かない事にした。
北村君の顔を見れないのが少し寂しい。みのりんに会えないのが少し寂しい。
私の事を呼んでくれるのはみのりんだけだもん。見てくれるのは、みのりんだけ。
背が小さいと、人の目には私の姿は映らないんだろうか…悪いのは小さい私なのかなぁ……



つづく。