竹宮ゆゆこ総合スレ SS補間庫
   

 

高須棒姉妹3




−これまでのあらすじ−
エロパロの快感原則の見えざる手に導かれて、川嶋亜美、木原麻耶、香椎奈々子の三人とラブホにインすることになった高須竜児。
三人の若きヴィーナスたちとのアダルトな三輪車の夜が始まる…


竜児がついさっき盛大にぶちまけて、生臭い匂いが充満したままのシャワー室で、三人のナイスバディ軍団はきゃあきゃあ喚きながら、 真っ白なボディソープを互いにドバドバぶっかけ合った。

「そ〜れ、亜美ちゃんのおっぱいにぶっかけ〜」

「いや〜ん」

美しく先の尖った隆起に、まるで精液のようなホワイトリキッドが飛び散って、べとべとに汚してゆく。その悩ましい光景に、竜児は思わず固唾を呑んだ。

「ちょww高須君ったらガン見してるぅ〜」麻耶がはやし立てる。

「あ〜ら、カオ真っ赤だよ、高須君?」悪魔的な笑みを浮かべながら、亜美がバストを手で寄せてうりうりとしてみせる。

「お、お前ら、男子の純情をおちょくんなよな」

「やっだぁ、冗談よ、ジョ・ウ・ダ・ン」つっと指を伸ばし、竜児の唇を押さえる亜美。

「わっぷ、石鹸が口に入った」

「…もう、高須君たら、亜美ちゃんの裸ばっか見て〜」奈々子がぷんすかしながら、その見事に育ったおっぱいをぐっと突き出して挑発する。

いつも清潔で品の良い彼女のイメージからは想像もつかないような、パワフルかつゴージャスなグラマラスボディ。
その魔性の肉体に白色透明の液体が流れるようにまとわり付いて、歳に似合わぬ濃厚な色気をむんむんと放っている。

「うおっ、か、香椎、それ」

「ちょ、奈々子、その胸チョーヤベ〜って」と麻耶。

「うっわ〜、奈々子ったらそれマジエロくね?」と亜美。

「エロイエロい!」

「え〜、エロくないよ〜」奈々子が恥ずかしそうに言う。

(すっげぇエロいんですけど…)と竜児は思った。

彼女たちは、ボディソープを身体じゅうにべたべた塗りたくると、くすくす笑いながら互いに手をつないで、竜児の周りをぐるりと囲んだ。

「…おッホン」

亜美が咳払いすると、

「パンパカパーン! 第一回、ドキッ! モデルだらけのトリプルボディ洗い大会、開催―――!!」

「ひゅーひゅー」

「ポロリもあるでよ〜」

まるでミスコンの司会のときのような亜美のアナウンスに続いて、麻耶がお約束の合いの手を入れると、周りから一斉に、
竜児に向かって自分たちの身体をぎゅうぎゅうと押し付ける。

「そぉーれっ、ウォッシュウォ〜ッシュ!」

「うりゃうりゃ〜」

「ほれほれ、ここか〜、ここがエエのんかぁ〜?」

娘たちは、いるかのようにつるつるした身体じゅうをつかって、竜児の身体をそのすみずみまで丹念に洗い始めた。

「うおっ、ちょ、くすぐってぇ、お前らサービスし過ぎだって」

「なに言ってんのよ、ホントは嬉しいくせにぃ〜」

「うふっ、あそこは正直みたいね」

「いやこれは俺の意思とは関係なく、健全な男子たるもの、当然の生理的反応であってだな…」

「あ〜ら、じゃあ、やめよっか?」

「…いえどうぞ続けてください」

「ふふっ」

肉の林のような3対の脚線美に囲まれて、なんとなく、食虫植物のウツボカズラに捕まって、ゆっくり消化されていくミツバチにでもなったような気分。
(…でもよ、最初から全部丸見えなんだし、ポロリはなくね?)
と、その煽り文句にささやかな疑念が浮かぶ。

先ほど抜いてもらったばかりとはいえ、そこは若さみなぎる17歳、ぴっちぴちの若い身体にムラムラッときて、すぐに元通りになるマイサン。
きゅっとくびれたトルソーの、へそから股にかけて手を這わせてゆくと、これからの楽しいひとときへの期待が、いやが上にもどんどん高まってゆく。
調子に乗って、硬く勃起したペニスをそれぞれの股間に押し当てていくと、亜美の場合は脚が長すぎてスマタになってしまい、奈々子には“これはあたしんだ”とばかりに、しっかりと握り締められ、麻耶には「てめぇなにすんだ」と笑いながらぺちんとはたかれた。

「…男の子のお尻って、素敵」ゴツゴツした竜児の尻を撫で回しながら、奈々子が言った。

まるでナイフで削ぎ落としたような、その鋭いヒップラインに、彼女たちの話題が集中する。

「メンズアンダーウェア専門で、ヒップだけのモデルってのも、いいかもしれないわね」亜美が感心して言った。

「なんだよそりゃ」

「それを言うなら、やっぱAV男優じゃない?」と麻耶。

「あ〜、言えてる言えてる」と奈々子。

「…お前らなぁ」

「ねぇねぇ、まるおのお尻も、こんなに格好いいのかなぁ?」

自分自身、引き締まって、まるで第二次性徴前のようなお尻をした麻耶が言う。
竜児は、(いいケツの持ち主って、ひょっとして、おんなじようにいいケツした相手に惹かれるのかなぁ)などと思いつつ、

「あいつのほうがもっと筋肉質で締まってるぜ」と答えた。

「え〜そうなんだ〜 なんか嬉しーな」と麻耶。

(そうか嬉しいのか)と竜児は思った。

「あたしは、高須君のお尻のほうが好きよ」そう言って、いきなり亜美がキスしてきた。

ファッション業界屈指の美貌に、濡れた髪が悩ましくへばりついている。ぴんと跳ねた髪の先から水滴が滴り落ちるのが見えた。

「高須君、あたしにもキスして」続いて奈々子が求めてきた。

唇が触れ合ったとき、そのはしに小さなホクロがちらっと見えた。デカい乳房が竜児の胸にぐっと押しつけられ、吸い付くように形を変えた。
最後に、淡い金色の髪の毛をびしょびしょに濡らせて焦げ茶色にした麻耶が、ほっそりとした肢体を寄せてきて、おずおずとキスしてきた。
だんだんと荒くなってゆく四人の息づかいと、お互いをまさぐり合うかすかな音だけが、狭いシャワー室の中にこもって聞こえる。


シャワーから出てきて、みんなでわいわいはしゃぎながら、お互いの身体を拭きっこする。
薄暗い室内で、足元の間接照明に照らされて影のないピンク色に染め上がった裸体は、まるで夢の中のように現実感を失ってみえた。
蜜のようにかぐわしい乙女の柔肌をタオルごしに堪能していると、

「でえいっ!!」

ふざけた亜美にいきなり、まわし蹴りを喰らった。

「おわっ!!」
その一撃をみぞおちにまともに喰らい、さながらワイヤーアクションのようにぼぉーんと宙を舞い、ベッドの上にすっ転がる。
しかし、先ほどのゴージャスなサービスの余韻に浸っていたせいか、派手な視覚効果の割には、あまり痛みは感じられなかった。

「あっ痛ぅー…」

蹴られた腹をさすりながら、それでもまだビンビンに勃起したままの息子を見て思った。
(今の一撃、もし急所に喰らってたらヤバかった…)

「きゃははっ、なに今、亜美ちゃん足で蹴ったの?」木原が手をぱちぱち叩いて喜ぶ。

「なんか今、すっげぇ飛んだんですけど?」と奈々子もくすくす笑っている。

「いってぇな、何すんだよ川嶋」

しかし、おっ立てたチンコをぶらぶらさせていては怒ってみせるのも難しかった。

「ちょっと蹴られたくらい何よ。いいじゃん、気持ち良いこといっぱいしてもらったんだし」

シャワーを浴びたまんまの姿にタオルを首にかけただけの亜美が、腰に手を当てて見事なモデル立ちをして言った。
めまいがするほど長く伸びた脚と、高く切れ上がった股を隠そうともせず、まるで銭湯の女湯にでもいるかのように堂々としている。
下半身のラインを誇示するかのような大胆なポーズを見ながら、
(…なんか『ルパン三世 死の翼アルバトロス』の峰不二子みたいで、イカしてんじゃん)と竜児は思った。

亜美はベッドの上の哀れな獲物を見下ろして、

「そんじゃ、まず、あたしからでいい? …さぁ〜て、高須君の初物いただいちゃおっかな〜」

そう言って、自分の言葉に思わず頬を赤らめた。

(…つーか、そこで恥ずかしがるくらいなら、まず先に前を隠せよ!!)と竜児は心の中で突っ込んだ。

「い〜んじゃね? 亜美ちゃんが言いだしっぺなんだし」

同じようにお股全開で、ふんぞり返っている麻耶が言う。
(麻耶ちゃん、…あんた、北村よりよっぽど堂々としてるぜ…)と竜児は感心した。

「…ていうか、それを言ったら、あたしたちみんな初物じゃないの?」

やっぱり何も隠してないというか、わざわざ両手を背中で組んでいるもんだから、胸もお股もぜーんぶ丸見えになっちゃってる奈々子が突っ込む。
三人とも、今日の撮影にそなえて綺麗にムダ毛を処理していた。まるでローティーンのようにつるつるの股を眺めていると、竜児はなんだか微笑ましい気分になった。

「まぁ、それもそうか」

そう言いながら亜美は、缶チューハイを開け、景気付けにグビグビやり始めた。その美しい喉元が上下に動くさまに思わず見惚れてしまう。

(女の子の身体って、…どうしてこんなに綺麗なんだろう)

竜児のほうも、こうなったら彼女たちとのひとときのスキンシップを心ゆくまでエンジョイしてやろうという気になっていた。
いわゆる不純異性交遊というものに少なからず抵抗を感じていた竜児だったが、さっきシャワー室でしてもらったエッチなサービスの天にも昇る気持ち良さのあとでは、
そんな硬派な自制心はどこかに吹き飛んでしまっていた。
他のクラスメイトには内緒で、彼女たちと男女の関係になってしまうのがなんとな〜くうしろめたかったり、この関係を、これからもずーっと内緒にしてゆくのが、
これまた愉快でたまらなかったり。

(でも… 誰かとヤッてる最中、最初から最後まで、他の二人にじっとみられてるってーのも… いくら友達っていっても、ちょっと恥ずかしいよなぁ…)

(…ていうかよくよく考えたら、これって三股じゃねーか。二股よりもっと悪い。…いや、そもそもまだ、三人の誰とも付き合ってるわけじゃないから、正確には三股って
ことにはならねーんだろうけど、だったら、これって一体…)

麻耶がバッグから煙草の箱を取り出して封を切り、口に一本咥えた。

「あたしさ〜、いっぺんフェラチオってやってみたいんだけど」

「え…?」奈々子が目を丸くする。

(え、女の子が喫煙!? …け、けしからん!)びっくりする竜児だったが、しかし、パンツを脱いでいる手前、偉そうに注意もできない。

「麻耶って煙草吸うんだ?」亜美も驚いた様子で言った。

(そう言うお前だって、さっきから思いっきりチューハイかっくらってんじゃね〜かよ…)と竜児は思った。

「いや、マジでこれが初めて」

そう言いながら火をつける麻耶。煙を吸い込まずに、口の中だけですぱすぱ吹かしている。

「な〜んだ。…それ、あたしにも一本くれ」

「あたしも〜」

結局、三人ともぷかぷかやり始めた。
(あそこがヤニ臭くなるじゃねーかよ…)と思う竜児だったが、黙っていた。

「そんでさ、前もってこれ吸ってたら味が麻痺して、精子の苦いのがマイルドになるかな〜っなんて思って」

「ね〜よ」亜美がゲーッとなる。

「誰が言ったの、そんなの」と、すぱすぱしながら奈々子。

「あたしが勝手に考えた」

「それってさ〜麻耶… ひょっとして、高須君は練習台?」亜美が意地悪っぽく聞く。

「まぁそんなとこ… ごほっげほっ」

咳き込む麻耶を見て、亜美と奈々子はクスクスと笑う。

「練習台ねえ…」

(…麻耶ちゃんのことだから、さっき彼を手でイカせたときの反応が面白くって、もっと色々やってみたくなったんじゃないの?)
先ほどの竜児のアクメ顔を思い出し、奈々子は微笑んだ。

「まっ、いいけどさ〜、…本番はこれからなんだから、噛んだりしちゃ駄目よ?」と亜美がクギをさす。

「げほっ」むせながら頷く。

「高須君はどうする? …祐作の代わりに練習台になってあげる?」ベッドのほうを向いて、亜美が言った。

「…おっ」

「?」

「…お、おな」

「ま〜たインコちゃんかよ… で、オナニーがどうかした?」と亜美。

「…おなが」

「おなかが痛いの?」と奈々子。

「…おながいします」

「正直でよろしい」

キュートなつり目を好奇心にキラキラさせながら、竜児の足をがばっと大きく開く。

「じゃあ高須君、やらせていただきま〜す」

「…うっ」

麻耶のやわらかい手に触れられて、さっきのシャワー室での目の眩むような快感がフラッシュバックしてきて、ぞわぞわっとする。
普段から北村のことで相談を吹っかけてきては、ボディタッチしてくることもあって、その手のぬくもりは竜児にとってはお馴染みだ。
本人は無意識にやっているのだろうが、こんな美少女にべったらべったらされるというのは、多感な男子高校生にとってなかなか素晴らしい体験であり、
世の大人たちがキャバクラにハマる気持ちが竜児にもなんとなく分かった。
ピンク色に照らし出された少女独特の華奢で均整のとれた身体を見ながら、これでもうちょっと言葉遣いが可愛ければ、美人度がさらに3割はアップするだろうにと、
いつもながらにちょっぴり残念な竜児であった。
亀頭の先にちゅっと口付けしながら、

「なんかヘンな感じだよね… 高須君とこんなことするなんて… あたし思ってなかった」

「俺もだよ」

自分がこんな風に、付き合ってもいない相手と愛を交わすということが、竜児も信じられない。でも、別にそれがいけないことだとも思わなかった。
麻耶の振る舞いには不思議といやらしさが感じられず、行為のすみずみに親しみがこもっていて、まるで教室でダベッているような大らかさがあった。
(能登、悪りぃな… そっと扱うから許してくれ)
唾液に濡れた亀頭を、鼻息が優しく撫でる。
ペニスが温かい肉袋に包まれ、奥まで呑み込むように吸い込まれた。

「んぐっ… はむっ… ふむっ…」

やわらかな乳房が竜児の腿にぺちぺちと当たる。
亜麻色の髪がゆさゆさとリズミカルに揺れ、ふわふわと股に降りかかるのが竜児にはこそばゆい。甘くくすぐったい髪の匂いが漂ってくる。
(なんて気持ちいいんだ…)
自分の上で揺れる金髪を見ながら、竜児はふと、夏に学校のプールで溺れて助けられたときに、大河が自分の上に馬乗りになっていたことを思い出す。
遥かに遠い夏の情景は、すべすべした肌の感触や眩しい日差し、口の中に広がるカルキの味といったさまざまな記憶を竜児に思い出させた。

「んっ… んっ… くっ…」

今、竜児の腰に顔をうずめて激しく頭を上下させている少女は、あのときの大河の手足をぐっと伸ばして、小さなお尻はそのままに、胸だけばいーんと
増量したようなナイスバディ。
その細く引き締まった肉体をバネのように利かせながら、好奇心旺盛な唇で竜児自身を大胆にむさぼり、ピッチや強弱を変えて攻め立てていく。
竜児は全身の力を抜いてリラックスして、彼女に身をゆだねた。
腰の奥がむずむずするような感じがして、だんだんと理性が麻痺していくのがわかる。
記憶の中の大河と、目の前の麻耶の姿がゆっくりと混ざり合ってゆき、今はいつか、ここはどこか、はっきりと分からなくなる。

「高須君、どう? 気持ち良い?」

そう言うと、麻耶は高須棒をいったん口から放して、舌先でもてあそぶように亀頭をれろれろとねぶりはじめた。その言葉にようやく我にかえる。

「あぁ、凄く気持ちいいよ、…麻耶ちゃん」

親しみを込めて、下の名で呼んだ。

窓際のテーブルセットに座った亜美と奈々子の二人は、ベッドで奉仕する麻耶を眺めながら、ぺちゃくちゃとおしゃべりしている。
四つん這いになって、こっちにお尻を向けているせいで、麻耶のつぼみのような性器があらわになっていた。

「麻耶ちゃ〜ん、写メ撮っていいっスか〜?」奈々子が友人の恥ずかしい部分に携帯を向ける。

「ひゃめろ〜」高須棒から口を離さずに麻耶が言った。

「ちょww誰に送るんだよ」と亜美。

「いやちょっと能登君に」と奈々子。

「ブハッ! …だめだだめだ」ウケながらも亜美が制止。

「じゃあ北村君に」と奈々子。

「ならいい」と麻耶。

「よくねぇったら」あきれながら亜美が携帯を取り上げる。


友人のあられもない姿を見せ付けられて、二人の話も自然とあけっぴろげなものになっていった。

「…じゃあ、亜美ちゃんは、ありのままの自分を受け入れてもらって、それで彼のことが気になりだしたんだ」

竜児の『昇り龍』Tシャツを股に挟み、その匂いをくんかくんかと嗅ぎながら奈々子が言った。

「ん〜、それもあるけど」

奈々子の隣りで、長い脚をびしっと組んでエマニエル夫人のポーズで座っている亜美が言う。

「身の回りをきれいに整理整頓してるトコとか、ポイント高いかな〜」

「ふんふん」相槌を打つ奈々子。

「そう、たとえば、奈々子がファッションモデルやってて、スタジオで撮られてるとして」

「ふんふん」

「撮影中にさー、なにかの備品が要るってなったときに、カメラマンのバックの中がもうぐっちゃぐちゃで、あせって中ひっかき回してあっちこっち探してるのと、
バッグの中がきれいに整頓されてて、探してるモノがパッと一発で出てくるのとでは、撮られてるこっちも、なんかノリが違うっしょ〜?」

「あ〜、それ、分かる分かる」

豊満な肉体にTシャツを摺り付けながら一人悦に入っている奈々子。そんな彼女を見ながら竜児は思った。…臭いフェチにも程がありますよ香椎さん…

「あたしもさ〜、今日撮影されてて思ったけど、撮られる快感って、凄いよね」

「うん」

「もしね、カメラで撮ってくれてるのが高須君でね」

「お〜」

「あの射るような鋭い目つきでファインダーごしに、じっと見つめられているとしたら、亜美ちゃんはどう?」

「そりゃ〜もう、シャッター音がパシャッと」

「パシャッと」

「…鳴った瞬間、もうイキまくり」

「濡れちゃうよね、やっぱ」

「ひょっほっほっ、たまんね〜なぁオイ!!」

「だよね〜」

オバサンのようにはしゃぐ亜美と奈々子。ふと、廊下のほうから、他の客のかすかな話し声が聞こえて、はっと黙り込む。そして、クスクス笑いながら乾杯する。
缶チューハイをグビグビやる二人を見ながら、竜児は、自分を咥えこんだ麻耶の動きと、彼女たちの喉の動きが、なんとなくシンクロしているような気がした。

いかにも非日常的に、あざとく演出された大人の宿泊施設の一室で、二人の女の子、しかも、二人とも自分に対して少なからず好意を抱いてくれている…
…そんな子たちの前で、平然と別の女の子に口で奉仕されているなんて、なんか俺、もう人としてだめだと竜児は思った。

「たひゃすくん、ひつでもらしていいよ」

高須棒にむしゃぶりついている麻耶が、くぐもった声で言った。
快感のあまり、全身がざわざわと総毛立ってくる。喉がカラカラに渇き、両足がぴんと突っ張る。

「麻耶ちゃん、口を離してくれ、…もう、出ちまうッ」

言葉とは裏腹に、同級生の喉の奥深くまでペニスを突き込むように、繰り返し腰を打ちつける。
ふっと肉棒を口から離し、亀頭をちゅうちゅう吸いながら、

「いいよ、…まやのくちのなかにだして」

そう言うと麻耶は、再びぐっと深く咥え込み、きゅうぅぅ、と何度もバキュームしてきた。
潮のように高まってくる射精感。彼女の頭に伸ばした手で、その動きを制しようとするが、舌の動きまでは止められなかった。

「うぅっ、まっ、まやちゃん、俺、もう…」

咥えたまま、両手で彼の腰をしっかり抱え込んで、そのまま放たれるのを待った。
竜児の腰の動きがいっそう激しくなった。

「…でっ、出るっ!」

そのまま麻耶の喉の奥に向かって突き込みながら、ありったけ射精した。
激しく腰が突き出され、腹筋が大きく痙攣をしたかと思うと、そのままぐったりとなった。
『やったぁ〜〜!』テーブルセットの二人が歓声を挙げる。

「んぐっ!?」

気の強そうなつり目がぱちくりして、でんぐり返った。

「んんんんんん〜〜〜!!!」

口を押さえてベッドから飛び降りるやいなや、脱兎の勢いでシャワー室にばたばたと駆け込んでいく。

「うっげぇ〜、なにこれ、にっがぁ〜い」

ガラガラガラ〜、ペッ!! とうがいをしている麻耶を見ながら、大笑いする他の二人。

よろよろとシャワー室から出てきた麻耶が涙目で言った。

「あ〜、…あれをごっくんするのは無理っス、絶対無理っス。マジで勘弁して欲しいっス」

「ご免な麻耶ちゃん、だって、『くちのなかにだして』って言ったから…」

「あ、いえいえ、どうぞ気にしないで」健気に笑ってみせる麻耶。

「でも祐作のなら呑むんでしょ?」と亜美。

「ゔっ、それは…」

(いくらまるおのでも、こればっかは無理かもしんねぇ)と麻耶は思った。
(そっか、やっぱ苦いんだアレ)と亜美は思った。
(…高須君のだったら、むしろご褒美です)と奈々子は思った。


麻耶とチェンジした亜美が、濡れたタオルで竜児のペニスをいとおしそうに拭ってくれる。
(あたし、これがずっと欲しかったんだ… やっと、触らせてもらえるんだね…)
ぱちん、と避妊具をハメた。

「えぇっとぉ〜… そのぅ…」

竜児と正面から見つめ合いながら、亜美は何を言っていいのか分からない。
いつ、如何なるときも相手を魅了することができる彼女の演技の才能をもってしても、初めてのセックス、しかも意中の男が相手とあっては、いつものように
如才なく振舞うことが出来ずにいた。
クラスのムードメーカーとはいえ、会話をつなげていくことすらぎこちない。うまく雰囲気を盛り上げて相手を手玉にとってゆくことなど、とうてい無理だった。
緊張のあまり、落ち着かない表情になる亜美。

(…こいつ、アガッてんのか?)

ガチガチになった亜美に、いつものサービス精神がむくむくと頭をもたげてくる。
(それに、初めてって言ってたし、…すぐ挿れちまったら、なんかMOTTAINAIしな…)

「亜美…」

「うん?」いきなり下の名前で呼ばれて、当惑しながらも微笑む。

「疲れてる?」体を撫でながら聞く。

「え?」

「疲れてるよな、亜美?」肩甲骨のしたから割れた背中にかけて指でなぞっていく。

「…うん、まあ」

「マッサージさせてくれ」

「は?」

「だから、川嶋さんにですね、ちょっとエッチなマッサージを」

「なにそれ。…ひょっとして、プロレス? だったらまた次の機会に…」

ここまで来ておいて、またシカトされるのだろうか。

「いや、その、…ヤる前にさ、お前の身体を頭のてっぺんから足のつま先まで、じっくりとすみずみまで舐めまわすようにだな…」

「た、高須君?」なにか変わった性癖の持ち主だったのだろうかと、不安になる亜美。

「だから、つまり、…大橋高男子の憧れの的であるお前の身体を、心ゆくまでナデナデしてみたいんだよ」

「それはいいけど… ちゃんと、してくれるんだよね?」

「もちろんさ」

亜美の腿を長い指で優しく掴むと、一日の立ち仕事のせいか、筋肉がパンパンに張っているのがわかる。
(…モデルって肉体労働だよなぁ…)竜児は思った。
手のひらで押すようにして撫でさすっていくと、凝りに凝っていた筋肉がとろけるように柔らかくなっていく。

「うん… 気持ちいい…」

あたたかいミルクを飲むようにリラックスして、だんだんと身体から力が抜けていく。

「亜美、…お前、ホントに凄ぇ身体してんな…」

「うふっ、嬉しい…」

すらりと伸びた骨格に、肉食獣のようになめらかな筋肉がついている。どこから見ても美しい、完璧な肉体だった。
しかし竜児にとって、自分に全てを差し出しているその姿は、欲望の対象というよりは、大事な友達だった。
美しい友への尊敬と親しみの念を込めて、ボディラインをなぞるように身体のすみずみまで丹念に揉みほぐしてゆく。
肩から肘、手首。そして股、ひざ、足首。それぞれの関節をひねり、周りの筋肉を伸ばす。
足裏の土踏まずに、肘を押し当ててぐりぐりっとすると、嬉しそうな悲鳴が挙がった。

「ちょ、痛いわよ」

「でも気持ちいいだろ?」

「…うん」

顔全体を両手で包み込むようにして、表情をつくる筋肉を解きほぐし、そのまま、長い指を首すじから胸元までゆっくりと這わせる。
紡錘型の乳房をぐいっと掴み、その下を走る胸の筋肉と一緒に、むにゅむにゅとこねくり回す。
「あぁ…」
初めて味わう肉の悦びに、生きたマネキンのように美しい裸体がぞくぞくと快感にうち震える。
あちこちに初々しさの残る少女の肢体が次第にその表情を変えていき、官能的な女の色香を放ち始める。
目の前の肉体が快楽のうねりに呑み込まれてゆくさまに竜児は魅せられる。
さっき麻耶に2回続けてヌイてもらっていなければ、我を忘れてむしゃぶりついていたことだろう。
悩ましい流線型がみせる変化を、まるでピアノの調律師のように注意深く観察する。
ピンク色の乳首にそっと唇を近づけ、ついばむように優しく噛んだ。
「ふぁ… あぁん」
背筋が震えるほどの快感に、亜美の眉根がつっと寄せられ、細いあごがわななくように反らされる。
細くくびれたウエストを左右から挟んで、ぐいぐいと絞るようにマッサージしてゆく。
竜児は、じっとりと湿ってきた肌に顔を近づけて、毛穴から滲み出してきた汗を舐めとった。舌の上でワインを転がすように、じっくりと味わう。
(…これが、亜美の味…)
まろやかな味わいのなかに発情した女のフェロモンが感じられた。


「たか…す…くん」

囁くように名前を呼ばれて、竜児が見上げると、どーんと張り出した二つの乳房の向こうに、亜美のせつなそうな表情があった。

「…すぐには挿れないよ」

涙を滲ませた大きな瞳に吸い込まれそうになりながら、竜児は言った。
(まだだ…)
下腹部を這っていた唇が、ゆっくりと下へ降りて行き、股間にキスの雨を降らせる。
(もっとだ、もっと亜美を味わっていたい)
秘部を縁取るひだに沿って舌を這わせてゆく。特有の酸性の匂いが、つんと鼻をついた。

「ひあっ、うあぁっ」

亜美の下半身に甘美な衝撃が走った。僅かに残った、なけなしの理性が容赦なく削り取られて行く。
豊満なバストがぶるぶると震え、濡れ羽色の髪が流れるように激しく揺れた。

「亜美、好きだ…」

愛している、とは言えなかった。このあとすぐ、他の二人も抱くことになるから。
亜美が激しくいやいやをしながら喘ぐように答える。

「好きッ高須君、大好きッ」

こりこりっとした陰核を唇で優しく噛むと、竜児の目の前で腹筋が絞られるようにうねり、長い脚が伸び上がるようにぴんと突っ張った。
ダブルベッドのスプリングが激しく軋む。激しく跳ね上がる身体の上で、荒波に翻弄されるボートのように揺さぶられる。
太腿を両肩に乗せて、舌を使って彼女の性器を激しくこね回す。

「たかすくん… あっ、たし… もうっ」

亜美の身体がびくびくと痙攣する。

「も、もう、イッちゃう〜」

涙と涎で顔をぐしゃぐしゃにして、亜美は絶頂に達した。


二人の同級生は、まるで痺れたように息を呑んで、ベッドの上の行為を見つめていた。

(亜美ちゃん、前戯でイカされちゃった… 高須君ってマジでチョーテクニシャンじゃん…)
まるで人気AV男優のように、手と舌だけを使って友人を手際よく絶頂へ導いた竜児を、麻耶は熱い眼差しで見つめていた。
ついさっき、口いっぱいに頬張った彼のペニスのつるつるした感触と、勢いよく放たれた精液の苦い味を思い出す。
(…もうすぐ、あたしも、あんな風にイカされちゃうんだ…)
ぐったりした亜美を見つめる彼の目には、麻耶がちょっぴり苦手な、あのいつもの鋭い眼光は影を潜め、穏やかで包み込むような優しい表情が浮かんでいる。
友人の身体をいとおしむように撫でる彼の手を見ながら、あの長い指で自分もうんと可愛がってもらえると思うと、じんとして濡れてしまった。
(これから、まるおの親友と、セックスするんだ)
それが祐作への当てつけなのか、自分への罰なのか、自分でもよく分からなかった。

(高須君ったら、あんなに私の身体に触れてくれたのに、ひどいよ…)

お互いすべてを脱ぎ去って、シャワーを浴びながら身体をくっつけ合い、じゃれあったのもつかの間、ずっと想い続けてきた相手が美しい友人と愛し合うところを
目の前でたっぷりと見せ付けられて、最初から分かっていたとはいえ、奈々子の乙女心はちくちくと痛んだ。
手が無意識に動いて、さっき彼がしたように豊満な胸を揉みしだく。真っ白い肌が、ほのかに桜色に色づいてゆく。
…見た目のスタイルの良さでは到底敵わない。でも、女っぽい体つきや抱き心地のよさでは、負けてないはずだ。
奈々子は、自分がどれくらい女として彼を楽しませられるかということを、亜美に見せつけてやりたかった。


                                 続きます