      
      
      
      
      
      
      
       | 
        伝えたい言葉(9) 
       
    
      
        - 「んっう…。ふっ!は…ぅん…、は…あ」 
        
 
        俺は川嶋の下腹部に顔を埋める。 
 
        酔ってしまいそうな濃ゆい彼女の匂い、汗ばんだ身体のしっとりと吸い付く感覚。  
        焦らす様に秘部を下から上に舌を這わせる、ゆっくりゆっくり…。 
         
        「っはぁ、あっ…。ん…んあぅっ!」 
         
        舌先に纏わりつく愛液、汗とは明らかに違う『味』  
        そのまま舌を這わせて、敏感な部分を舐めてみる。
        -  
 
        「あっ…。ふっ、…ふあ。あ…う」 
         
        優しく、それでいて加減はせずに…舌の表面で。  
        川嶋が啼く。甘えた艶声で。 
 
        微かに震える腰を捩って…。
        -  
 
        「はっ!あっ!っ…ふっ!あっ!あっ!」 
         
        唇で敏感な部分の皮を剥いて、小刻みに舐め回す。 
 
        その愛撫に合わせて彼女が躍る。  
        ヒクンヒクン…。  
        そう形容したら良いだろう。  
        拘束した太股が跳ね、快感から腰が引けている。
        -  
 
        「ひあっ!!あっ!ら…めぇ!っんん!!あひぃ…っ!!」
         
        逃がさねぇ…。  
        腕に力を掛けて、彼女の腰を更に浮かせる。 
 
        そして吸い付く。強く吸引しながら小刻みに舐め回す。  
        彼女が口で愛撫してくれる時の様に容赦無く、だが愛情はしっかり込めて。 
 
         
        
        - 「あっ!!あっ!やぁあっっ!!あっ!!」 
        
 
        腕を押し返そうとする強い力、強い快感が堪らないのだろう。 
 
        乱れて、跳ねる身体を押さえ付けて夢中でねぶる。  
        舌先で感じる小さな突起、熱を帯びてヒクヒクと痙攣しているんだ。 
 
        彼女が悦びの声をあげて啼く姿が嬉しくて、奉仕にも熱が入る。 
         
        「あっっ!!!はっ!はっ…あ…、は……。ああっ!!」 
         
        強く吸ってから口を離して、秘部を舌の表面でねっとり舐めあげる。  
        そして再び吸い上げる。舌で弾きながら…。  
        彼女の両手が俺の頭を押さえる。 
 
        萎縮する様に身体を縮こませ、でも腰は俺の顔に押し付ける。  
        目一杯に力強く舌先で弾く。数え切れないくらいに…。 
         
        「ひあうぅっっ!!ひあっ!!あっっ!!あっ!!あんっっっ!!」 
         
        唾液を絡ませ、吸って、擦って…。 
 
        彼女はとうに蕩けていて、もう充分だろう。  
        でも、俺はそうとは思っていない…。  
        まだ『彼女』に満足はさせていないだろうから。 
 
        そうだ…。  
        『ココ』も…舌で愛撫したら…啼くのかな?  
        「んあ…ちょ、高須…くん。やだ…ぁ」  
        両手で秘部を拡げる。 
 
        それは、ちょっとした好奇心…。  
         
         
        
        - こうしないと『出来ない事』だから…、そう、だからしちまうぞ? 
 
        より濃密な雌の匂い、トロントロンにほぐれて、刺激を求めてヒクヒクしている赤味の強い…ピンク色の『川嶋
        -  
 
        「んうっ!っんん…あっ、ひあっ!」 
         
        舌先に力を入れて、膣内に挿入する…。  
        熱く蕩けた柔肉を掻き分けて拡げていく、締まった膣肉の弾力に押し返されそうになる。 
         
        「っ…は、あふ、…ら…め」 
         
        川嶋が俺の髪を掴む、頭部に加わる微かな痛み。
        -  
 
        「あ…あ…、は…いってきてる…ぅ…、あ、ひ…」 
         
        彼女がうわ言の様に洩らす甘い声。  
        それを聞きながら、俺は挿入る限界まで呑ませる。 
 
        舌の筋肉が吊ってしまいそうな程に目一杯、力を入れて突出した舌。  
        僅かに蠢かしてみると、彼女がビクッと震える。 
         
        「ひあっ!…ひっ…う!……っふ!」 
         
        そして同時に膣が舌をキュウキュウに締め付けてくる。  
        つまり…気持ち良いんだろうな。 
 
        俺は彼女の膣内で舌を蠢かす。  
        先程より少しだけ速く、強く…。 
         
        「んんっ!あんっ…ん!っ…はぁ!」
         
        膣壁を小刻みに擦り、昨夜見つけた『弱い場所』を抉る。  
        腰が引けてしまっている彼女を強く引き寄せて、執拗なまでに弄ぶ。 
 
         
        
        - 「んあぁ…ああっ!!…んくっ!はうぅっ!!」 
        
 
        偶然を装って敏感な部分を鼻先で転がし、緩慢な動きで舌を抽出する。 
 
        川嶋の熱い愛液が漏れ、俺の顔を濡らす。  
        奥へ奥へ…そして舌を突き上げながら一気に引く。 
         
        「ああぁっ!!!たかすく、ぅん!ら、らめらってぇ!!…あうっ!!!」 
         
        すると彼女がより大きな声で啼きながら懇願する。 
         
        『駄目』 
         
        と…。  
        その願いを俺は強めに吸って却下する。  
        弱い場所をグイグイ押しながら、陰唇を唇で甘噛みして。
        -  
 
        「あっ!!あっ!!……蕩けちゃうぅ…よぅう…」
        -  
 
        彼女が抑えた声で呟く。  
        俺は息子がビクッと跳ねてしまう。 
 
        高揚感に包まれて背中がゾクゾクするんだ…。  
        川嶋を蕩けさせて甘く啼かせている自分、その状況に興奮していた。 
 
        …他でもない俺が彼女を濡らしている。  
        啼かせて、泣かして…『高須竜児』を覚えさせている。 
 
        発情した川嶋が腰を振って身悶えし、貪欲に貪っている様を見たら… 
         
        『もっと教えてみたい』 
         
        そう思うのは自然な流れだった。 
         
        「あ…ふぅ。は…っ、はっ…。あ…あっ」
        -  
 
        舌を引き抜いて、再びねっとり秘部をねぶる。  
        
        - 唾液を絡ませた舌で、ヒクヒクとおねだりする秘部を愛撫する。 
 端から端まで、下から上へ。  
        一回、二回…。同じ軌跡を等速で辿っていく。
         
        「くふぅ…、ん。ふ…、ふあ…っ」 
         
        ずっと同じ動作で愛撫を続ける。  
        それは俺のちょっとした悪戯。 
 
        『教えたい』から彼女が『望む』まで…止めない。  
        抑えられて燻った欲求に身を焦がされ、不満そうに…でも俺にされるがままの川嶋の姿はそそられる。 
 
        いや…彼女のどんな仕草にだって俺はドキドキしてしまうだろう。 
 
        からかいの言葉に混じる本音、甘える姿、そして折れそうな時に抱き締めて…包んでくれる優しさ。 
 
        川嶋との触れ合いは、まだ片手で数えれる程だけど…それでもこれだけ想えるんだ。
        -  
 
        「くっあ…たか、すくん、ん…も、もっと……強く、っふ。 
        -  亜美ちゃん切ないよ…ぅうんっ」 
        
 
        そう想いながら、ひたすら単調な愛撫に徹して、五分も経った頃だろうか。とうとう川嶋がおねだりし始める。 
 
        そう。腰を捩らせ、泣きそうな声色で言うんだ。  
        「切ねぇ…んだ?例えばこことか?」  
        俺は舌先で膣口をつつく。 
 
        先みたいに挿入はしない…が、川嶋は期待していた様で腰をビクッと跳ねさせた。  
         
        
        - 「何処が切ないのか分かんないから……おぅ、そうだ。教えてみろよ」
        
-  
 
        俺はわざとらしく彼女を焦らす、先程は聞けなかった『恥かしい言葉』を聞きたいという欲求が首を擡げてきたから…。 
         
        「あっ…わかって、る…んっ…くせに……。ふっ!」 
         
        不満気にそう洩らす彼女の内太股に舌を這わせる。 
 
        舌が触れるか触れないか…そんなもどかしさを覚えさせる様な具合に。
        -  
 
        「いや、分からねぇんだよ。なあ…川嶋、教えてくれないと出来ないぞ」
        -  
 
        「んんっ!…だからぁ、高須君の"目の前"の所…だよ。…っひう!」 
         
        かたくなに明言は避けようとする彼女をいたぶり続ける。 
 
        秘部周辺に舌を這わせて、太股を撫で、舐め回して…。  
        そして、遂に川嶋の方が折れる。
        -  
 
        「ふっ!ふっ!あ…、い、言う…言うからぁ意地悪しな、いでよ……、んっ」 
         
        仕方無し…という風な言い方に僅かに混じった涙声。 
 
        それは甘さと熱さも含んでいて…俺の理性を揺さぶる。
        -  
 
        「お…まん………こが、切ない…の」
        -  
 
        プライドの高い川嶋が恥かしそうに小さな声で呟いた『やらしい言葉』  
        それを聞いた瞬間、全身をゾクゾクとした興奮が駆巡る。 
 
         
        
        - 息子がこれ以上無い程に血が通い、痛いくらいに硬くなっている。 
 すぐにでも挿入てしまいたい…。 
 この熱く蕩け、柔らかくて狭い『川嶋』の中へ。  だが、あと少し…ほんの少し我慢だ。  彼女を多少でも満足させてから繋がりたい。 
 俺は性交で彼女を満足させている自信がないのだ。  だから愛撫で努力しよう。  という訳だ。 
 エロ本やらエロDVD…そこから得た知識と、川嶋と覚えた悦ばせる術。  
        それらを織り交ぜてみたら彼女を絶頂に導けるかもしれない。 
         
        「んふぅ…っ!っふ!あっうぅ…、ひあぁ!」 
         
        敏感な部分をねぶる。  
        舌先でチロチロと小刻みに弾き、強弱を付けて吸いつく。 
 
        同時に右手を膝から抜き、彼女への拘束を外して中指と薬指を膣内に挿入る。 
         
        「んんっ…うぅ!あっ!あ、はぁ…♪」 
         
        根元まで呑ませて膣内で指を弾き、  
        揉みほぐす様に指を蠢かして、敏感な部分を優しく舐め回す。  
        すると川嶋が太股を俺の頭に寄せて甘く啼く。 
 
        …熱くほてった膣肉が指に絡み、吸い付いてくるんだ。  
        美味しそうに『おしゃぶり』している。
        -  
 
        「はうぅっ!!す、凄いぃっ…あんっ!…あふっ!!」  
         
        
        - 『口でされるのが好き』 
        
 
        先程そう言っていた川嶋が腰を振ってサカる…『指でするな』とは言われていない。  
        両方を用いて愛撫すれば問題無い。
        -  
 
        「んあっ!!あっ!!あっ!!あくうぅ…っん!!」 
         
        膣内を掻き回し、纏わりつくザラザラとしたヒダを撫で、 
 
        強く吸い付くと同時に唇で甘噛みし、舌で抉る。  
        発情した雌の声で啼き、快感に身を躍らせた川嶋の姿。  
        愛撫に変化を加える度に彼女が跳ねる。 
         
        「やっ!やっ!あぁっ!!たかすくぅん…っ!たかすくぅん!!」
        -  
 
        彼女が何度も俺の名を呼び、蕩ける。  
        もう腕を押し返そうともしない。 
 
        むしろ頭を手でグイグイ押し付けて腰をフリフリ…。  
        その仕草が堪らなくて夢中で貪る。 
 
        もう一方の拘束を解いて、親指で敏感な部分の皮を剥いて更に強くねぶり、  
        敏感な膣壁の奥を指で円を描く様にしながら圧迫する。 
         
        「うぅっんっ!!っはぁ…あっ!!ひゃうっ!!」
        -  
 
        このコリコリした部分を愛撫すると川嶋は堪らないらしい。 
 
        昨夜、恥かしそうにカミングアウトしていた…。  
        その時は川嶋も『するんだ』と驚いた。 
 
        男なら、まあ…分かる。でも身近な異性が……自慰しているんだ。  
        そう知って興奮が高まったのを思い出す。  
         
        
        - 「ふっ!ふあっ!!あっ!!あんっ!!あっ!!」 
        
 
        ギュウギュウに締めてくる膣肉を掻き分けて指を曲げる。 
 
        圧迫する力はそのまま、小刻みに速く擦ると彼女が腰を僅かに浮かせる。  
        啼く声は甲高くなり、汗ばんだ太股が俺の後頭部をグイッと強く引き寄せる。 
         
        「ふあぁっ!!た、たかすくぅんっ!!んあっ!!イッちゃう!!あみちゃんっん!!イッちゃうようぅ!!!」 
         
        ヒクンヒクンと膣が痙攣し、川嶋が腰を振って甘える。  
        敏感な部分を唇で強く圧迫しながら舌先に力を入れて小刻みに舐め回し、 
 
        指を曲げたまま奥まで一気に叩き込む。
        -  
 
        「ひああっっっ!!!!!」 
         
        痛い程に膣が締まり、川嶋が大きく跳ねて絶叫する。 
 
        熱い愛液の飛沫が僅かに顔に掛かる。 
         
        「ん…あ…。ん…く。はっあ…!はあ!……んんっ、あ」 
         
        川嶋が達したのだ。 
 
        それも多分、本気で…。  
        ヒクヒクと全身を震わせて浅く息をしている。  
        「お、おぅっ!?だ、大丈夫か?」 
 
        俺は身体を起こして彼女を抱き起こす。  
        予想より激しい絶頂を見せつけられ心配になったからだ。 
         
        「はあっ…はあ!んぅ…、っふ…」 
         
        彼女は頬を赤く染めてトロンと蕩けた瞳を俺に向ける。  
         
        
        - 「スケベ…」 
        
 
        彼女が一言そう発したのは、それから数分経ってからだった。  
        力が入らないのだろう。 
 
        俺の腕にしがみついて乱れた呼吸を整えた後、ポツリと呟いたのだ。  
        上目遣いに熱ぽく見詰めながら。 
         
        「おぅ…すまん。調子に乗ってやり過ぎた…」 
         
        「…別に謝んなくたっていいわよ、…………凄く気持ち良かったもん」
        -  
 
        ギュッと俺に抱き付いて顔を伏せたまま彼女が紡ぐ。  
        そう言って貰えて俺は天にも昇りそうな気持ちになる。 
         
        「……高須君。次はさ」 
         
        満たされた気持ちを堪能していると、川嶋がそう言って顔を上げる 
         
        「……おぅ」 
         
        その表情に俺は胸が高鳴る。 
 
        去年の初夏の頃、あれほど怯えて逃げていたストーカーを川嶋自身が撃退した日…。  
        隣の居間で彼女が見せた、縋る様に瞳を潤わせたチワワの目。 
 
        それを思い出させる……庇護欲をそそる上目遣い。  
        作り物では無い甘えた表情、それ自体は触れ合う中で何度も見ていた。 
 
        だが、今回のそれは……そんなのより、もっと……可憐で、熱に浮かされていて…色香を漂わせている。 
 
        発情しきって蕩けた瞳で見詰め、甘える様に身体を擦り寄せているんだ。  
        一言で言うならノックアウトされた。 
 
         
         
        
        - 「……亜美ちゃんが…高須君を良くしてあげる」 
        
 
        「っ!?」  
        気付いた時には俺は川嶋に馬乗りにされていた。 
 
        時間にしたら一秒とか二秒とか…一瞬の事。  
        俺はすっかり魅入られていた。 
 
        だから川嶋が俺に伸し掛かって、ベッドに押し倒してきた時に我に返ったのだ。
        -  
 
        「うわ…ガッチガチ…。お腹に引っ付く位、おっきくなってるんですけどぉ」 
         
        「うあ…」 
         
        彼女が悪戯っぽい目付きで意地悪そうに呟きながら、下着の中に手を差し入れ、息子の頭を逆手に握る。 
 
        スベスベした気持ち良い感触…柔らかくて暖くて…俺は惚けた声が出てしまう。
        -  
 
        「ふふっ♪高須君はぁ…亜美ちゃんの大事な所を舐めて興奮しちゃってたんだぁ?へぇ〜クスクス」 
         
        手の平の中で優しく揉みながら、川嶋が楽しそうに紡ぐ。 
 
        でも、川嶋も興奮している…んだと思う。  
        素の言葉遣いに混じった、荒い呼吸…そして慈しむ様な言い様。 
 
        嬉しそうな顔で、刺激に飢えて敏感になっている息子を愛撫している。 
         
        「エッチぃお露…出てるし。ヌルヌル…。んんっ、我慢させちゃった」 
         
        親指の腹でクリクリと息子の先を転がし、先走って漏れた体液を纏わせながら申し訳無さそうに紡ぐ。  
         
        
        - 川嶋の指が下着の端を掴み、ゆっくり脱がされ……太股の辺りで止まる。 
        
 
        「…すぐに楽にしてあげる」 
         
        そして彼女が身体をずらして俺の膝の間に蹲る。 
         
        「うぅっ!っは…!」 
         
        川嶋の暖かい吐息が近付いた次の瞬間、息子が熱くて、柔らかく…ヌルヌルした場所に居た。  
        「んっ…ふ…。ん…」 
         
        それは彼女が口内へ息子を呑んだから…。  
        窄ませた唇が息子の頭から徐々に根元の方へ…。 
 
        擦り付けられるプルプルな唇、先から裏筋を撫でる様に這う舌。  
        髪を掻き上げて、悩ましげな声を洩らして川嶋が…愛撫してくれようとしている。
        -  
 
        「っ…ふ!……く、ぅ」 
         
        「ちゅぷっ、ちゅっ!……んんっ」 
         
        息子を半分程呑んで、川嶋が甘く吸う。 
 
        唇でゆっくり扱きながら、舌先を蠢かせる。  
        ピリピリ痺れる微弱な電流…それが腰から背中に流れていく。 
         
        「ちゅくっ、ちゅぴ…。ちゅっ…ぷぶ…、ふ」 
         
        唇が息子の頭の下を甘噛みしながら、舌で強くねぶられる。強めに吸われてもいる。 
 
        その強い刺激に思わず彼女の頭を押えてしまう。
        -  
 
        「…んぅ?はふ…、ちゅっ!ちゅぶっ!ちゅっ!ちゅうううっっ!!」
        -  
 
        だが彼女は、その手を掴んで引き剥がし激しく吸引してくる。  
         
        
        - 「くあぁっっ!!か、川嶋ぁあ!!」 
        
 
        今度は俺が拘束された訳だ…。  
        先程の『仕返し』なのだろう。 
 
        卑猥な音を発てて川嶋がしゃぶり付く、ベロベロとねっとり舌を絡ませながら…。  
        小刻みに抽出され、そういう愛撫も駆使して蕩かされる。 
 
        腰の感覚が無くなっていく…。熱く融けて砕かれる。 
         
        「ちゅっぷ!ちゅっぷ!!ん…あ…、ちゅぶっ!ちゅっぷ!」 
         
        とてつもない気持ち良さ。ゾクゾクと身体が震え、力を込めた舌で弾かれた時なんて腰が跳ねてしまう。  
        何より視覚的に興奮する。 
 
        容姿端麗な彼女が瞳を閉じて頬を染め、俺の下腹部に顔を埋めている姿。 
 
        白い肢体が愛撫に合わせて揺れ、形の良い尻が突き上げられていて……何ていうんだ?  
        ああ…『雌豹』が獲物に飛び掛かる様なイメージ。 
 
        愛くるしいチワワを彷彿させる中に隠された…獣。  
        堪らない…。 
         
        「ふ…あ、たかひゅくんのおひんひん…またおっひくなっは…」 
         
        そう川嶋が嬉しそうに、そしてたどたどしく呟く…。  
        一言紡ぐ度に蠢く舌が丸まって、弾いて…巻いて…。ゾクッと強い快感に襲われて俺は身体を震わせる。 
 
        別に意識して言っている訳では無いだろう。  
        いくらあの川嶋だって…。  
         
        
        - 彼女が持つ『異性の庇護を求める方法』なら、もっとあからさまに言う筈…。 
 それ自体は知り合って間もない頃に経験した事。今、ここに居る川嶋は違う。 
 相手を悦ばせよう、気持ち良くなって欲しい、そんな気持ちがひしひしと伝わる。  この身体に沸き起こっている震えは、そんなむず痒い心情から来る歓喜。 
 ……あと空気をぶち壊す様だけど、やっぱり気持ち良いのだ。  
        これは余計な言い回しなんかしなくても良い。事実なのだから。
        -  
 
        「ちゅぶっ!!ちゅ、ちゅくっ!ちゅっぷ!ふ…、ちゅぶ!」 
         
        多量の唾液を絡ませ、強く吸引しながら、息子の先から竿の半分より少し上くらいまで、唇を引っ掛けて愛撫される。 
 
        舌が縦横無尽に這い、時折当たる犬歯がもたらす痛みすら快感に繋がる。  
        俺の腰は砕けてガクガクと暇無く震える。 
 
        やがて彼女の手は俺の腕から腰へ回され、愛撫が更に強く激しさを増していく。  
        唇と舌…口だけで川嶋は俺を登り詰めさせる。 
 
        「ふ…、どう…かな?気持ち良い?」  
        チュポンと口内から息子を離し、川嶋が手で優しく扱きながら問い掛けてくる。 
 
        「お、おうっ!凄く…気持ち良いぞ!」  
         
         
        
        - うわずった声で俺は返す。 
 感情も本能もこれ以上無い程に高ぶっていた。 
 俺の心が全て川嶋で満たされて『余計な事』も『辛い事』も流されて…『綺麗』になっていく…。  
        「ん…あのね。じゃあ…もっと気持ち良い事しようよ」 
        -  
 
        そう言って川嶋が、迷いがちにベッドの下に放られた鞄をまさぐり始める。 
        -  
 
        「コレ……使う?」 
 
         
        身体をベッドに戻して相対した時、その手には茶色い紙袋が握られていた…。  
         
         
        続く  
         
         
         
                                                 
      
         
         
        
       
       
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