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伝えたい言葉(8)
- 川嶋の手の平が額から頬へ流れ、慈しむ様に撫でてくれる。
幼い頃、泰子が撫でてくれた時に感じた心休まる気持ち。
無条件に気を抜いて、何も考えずに身を任せれる。 鼻をくすぐる女の子特有の甘さと、彼女の香水の匂いが俺を酔わせる…。
弱めにしてある暖房で暖められた川嶋の甘酸っぱい匂いが心地良いんだ。
-
「川嶋…」
俺は彼女の腰に両手を回して抱き付く。
もっと彼女を感じたくて、腹に顔を埋めて深呼吸する。
さっきより濃い川嶋の匂い…。
女の子に対して、こういう事をするのは駄目だろうな。
でも……抑えが効かない。
よほどの事が無い限り、川嶋は受け入れてくれるから…。
それを知ってしまった俺は、彼女に『甘える』という事に抵抗が無くなっていく。
鼻先を押し当てて、徐々に抱き付く力を強める。
それを川嶋が手櫛で返して許容してくれた。
無条件に与えられる優しさに触れて、嬉しくて…気持ち良くて。
余計な考えは頭の隅に追いやられてしまう。
「…この部屋、寒いね」
そうポツリと川嶋が呟く。
「…暖房の温度、上げるか?」
と、俺は言った後…邪な事を考えてしまう。
- それは川嶋の気持ちを踏みにじってしまう事だと分かっている。
だが、言ってしまう。
欲求に負けてしまって。
「…それとも俺の部屋に行くか?
ここより暖かいぞ」
と…。
とりわけ変な事を言っている様には聞こえないだろうけど、真意は…違う。
寒さを防ぐ術……川嶋と抱き合ったら暖くなれる。
そうしたら俺は堪らなくなるだろう。
また彼女の事が欲しくなる。
それが前述の『欲望』という訳だ。
下心丸出し…だよな。
下手したら嫌われるだろう。
言った後、襲ってくるのは強い後悔。
だから慌てて言い訳しようとした瞬間、川嶋が呟く。
-
「…うん。行こっか?」
そう頭上から聞こえて俺は耳を疑う。
確かに『うん』って言った。
川嶋なら俺の言っている意味は理解しているだろう。
暖房のある部屋からわざわざ寒い部屋に移動して暖まるとか……普通、おかしいと思うだろ?
実は『そのままの意味』で捉えているとか?それは無い筈…。
下品な言い方になるけど、暗に『ヤラせろ』と言っているんだぞ。
それを踏まえて了承したのか?
こんな風にグルグルと考えを迷わせている内に、川嶋が再び口を開く。
- 「行こう…、ねっ?」
やっぱり川嶋は察しているのだろう。
微かに甘さの混じった声で俺を促す。
「…すまん。川嶋…実は嘘付いてた」
やっぱり…駄目だ、こういうのは。
彼女の優しさに付け込む様な酷い事はしたくない。
「上手く部屋に誘い込んでヤってやろう、って最低な事を考えちまった。
俺、川嶋の事を忘れられなくて……。
またしてみたいって思って、思わず言ってしまったんだ。
…ごめん」
そう…最低だ、俺って奴は。
軽蔑されても仕方無い。
ほら…何にも言ってくれねぇ。
こりゃ嫌われたな…絶対に。
当然の報いだ…。
そう結論付けて俺は彼女から決別の言葉を掛けられるなり、罵倒されるなり…断罪されるのを待つ。
だが川嶋は黙って懺悔を聞いた後、俺を覗き込んで問い掛けてきた。
「それって身体目的?
それとも……私の事を知りたい、仲良くなりたい、甘やかされたい、って想ったから言ったの?」
「それは…川嶋に甘えたかったから…」
そう聞かれた俺は迷わずに後者を選択する。
…彼女に心の弱い部分を晒して甘えたかったのだから…。
「ん。だったらエッチ…しても良いよ」
- 再び俺は自分の耳を疑ってしまう。
だから川嶋が紡いでくれる言葉を余さず拾って確かめようとする。
-
「"部屋で暖まる"って、そういう意味だって端から分かってるし。
分かってるから、行こうって言ったの。
だって高須君は相手を思いやれる奴だから、変な下心なんかで誘ったりなんかしない」
彼女がクスッと微笑んで紡ぐ。
「人を好きになるのって理屈じゃないもん。
高須君が私に寄り掛かりたい…甘えたい。
そう想って言ってくれたんでしょ?
なら…良いじゃん、それで。
私は高須君の事が好き。高須君が少しでも私を想ってくれているなら……理由なんか必要無い」
「…おぅ」
妙に説得力のある川嶋の言葉に感心してしまう。
同時に
『健気だな』
と想う自分がいた。
『好きだから…良いよ』
自分の事を『身体だけ』で見ているのかもしれないんだぞ?
実際は違うけど、俺はそう考えているのかもしれない……。
でも信頼してくれて身体を許しても良い…って言ってくれている。
胸がキュッと締め付けられる感覚。
そう…これには……墜された………完璧に惚れちまった。
そうだ。理屈なんかじゃねぇよな。
- 人を好きになるのに理由付けなんか…いらねぇ。
俺は起き上がって彼女と向き合い、つぶらな瞳を見詰めて口を開く。
「………俺、川嶋としたい。
お前の事が好きだから…」
でも、このくらいの『理由付け』なら良いよな。
彼女を想いたいから…。
「うん。私も高須君の事が好きだから、したい…な」
頬を染めた彼女が微笑んで俺の手を取る。
そして俺は彼女を引き寄せる…。
「あ…」
胸の中で川嶋を抱き締めて背中を撫でる。
「まだ全部の気持ちが整理出来てないから告白…は出来ないけど
いつか絶対に言うから…絶対に」
そう紡ぐと川嶋が身体を震わせる。
こう言ったのは、俺が彼女に対して誠実でありたい…そう伝えたい為。
「あはは…そういう事はまだ言わなくても良いって…しっかり考えて…って言ったじゃん?
気が早くね?
でも………凄く嬉しい」
額をグリグリと胸板に押し当てて、
鼻声を隠す様に茶化した口振りで彼女が笑う。
だけど…しっかり気持ちは返してくれる。
その可愛らしさに俺は堪らなくなる。
どちらからともなく、一緒に立ち上がって、
引き立てる様に彼女の手を引っ張って部屋の中に入る。
- 部屋の灯は点けず、そのままベッドの中に潜り込む。
「制服…シワになるよ」
掛布団の中で彼女に覆い被さり、リボンを解こうとした時そう言われる。
「後でアイロン掛けてやるよ」
ハンガーに掛けたり、畳んだり、そんな時間すら惜しい。
「だぁめ…汚れちゃう。
ねっ?亜美ちゃんは逃げないから…
制服…掛けさせてくれないなら、やめちゃおうかなぁ〜」
意地悪な笑みを浮かべ、彼女が囁く。
「おぅ。分かった、ほら脱げよ」
逸る気持ちを抑えて起き上がり、そう促す。
「高須君が脱がせて」
すると川嶋がそう返して起き上がり、俺の膝の上に乗る。
横向きになり、両手を首の後ろに回し……膝を立てて…さ。
スレンダーな身体付きだからか、胡座をかいた俺の膝にスッポリ収まった彼女は華奢で…可愛くて…。
お姫様…みたいだよな。
俺は黙ったままブレザーに手を掛ける。
何も言わないのは…胸がドキドキしていて、うわずった声になりそうだから。
ボタンを一つ、二つと外し、肩口から片方づつ袖を滑らせる。
彼女が首に回した手を片方だけ外し、脱がせるのを手助けする。
- 首筋に当たる彼女の吐息がくすぐったい。
そう。暖くて…甘い川嶋の吐息が俺を高揚させる。 続いてリボンを解いて、ブラウスを脱がせに掛かる。
右手でボタンを外しながら、並行して左手でスカートのジッパーを下ろす。 徐々に露わになっていく彼女のきめ細かい白い肢体……綺麗だ。
月明りで映えて白さが増している…。 最後に靴下を脱がせて、衣類を畳んで…よし。っと…ハンガーを取らないとな。
川嶋の膝裏と背中を腕で支えて、ゆっくりベッドの上に降ろす。 一瞬だけ彼女の身体が硬直し、すぐに身を委ねたのを感じた。
たったの数秒の動作。 それでも反応を返す川嶋が愛しい。 立ち上がって壁に吊したハンガーに制服を掛けて、俺はベッドの端に腰掛ける。
掛布団を彼女に被せ、自分の部屋着を脱ごうとしたら、川嶋が手で制する。
-
「亜美ちゃんが脱がしてあげる…」
掛布団を羽織り、四つん這いで俺の横へにじり寄って甘く囁く。
そして膝立ちになり、スウェットの端に指を掛けて、インナーのTシャツと共に優しく壊れ物を扱う様に脱がしてくれる。
それは残ったズボンも同様に…。
ただし下着だけは残してくれる。
- 「…おいでよ高須君」
そして元の位置に戻った川嶋が手招きする。
「おぅ…」
なるべく冷静を装ってはいる。けど…
実際は胸が高鳴っている。
三回目…でも俺にとっては初めてと言っても過言では無い。
本当に彼女を抱きたい。
そう想って行なう契だから…。
俺は掛布団の中の川嶋に覆い被さる。
ギシッとベッドが軋んで鈍い音を立てる様子を、何処か遠くで聞いている気分になる。
「ふふっ。高須君…」
川嶋が俺の後頭部に腕を回し、グッと引き寄せる。
朝、自販機で顔を寄せた時より近く…。
零距離で、額同士を重ねてジッと俺を熱ぽく見詰める。
- ほんの僅かに潤んだ瞳、朱の差した頬…甘い川嶋の匂いも吐息も間近に…。
-
「んっ…、ふ。ちゅ…、ん」
堪らず、俺は彼女の唇に吸い付く。
甘い声を洩らし、更に強く頭を引き寄せられ、川嶋が啄んで誘う。
だから俺は彼女の口内に舌を潜らせて返す。
「あ…、んっ、くちゅっ…っは。んんっ」
舌先で彼女を捉えて、絡ませ…戯れ合う。
川嶋が俺の舌を唇で何度も甘噛みし、唾液を含ませてくる。
ゾクゾクとした震えが背中から首を巡って、腰へと伝い、また背中へ…。
- 「ふっ…、くちゅ…ちゅ、ふ…あ…、ちゅぱっ」
徐々に顔をずらし、奥へ奥へと侵入すると、鼻っ面に当たる彼女の鼻息が荒くなっていく。
ねっとり絡ませてくる舌、甘酸っぱい唾液…。
そして、俺の行為に敏感に反応してピクンと身体を跳ねさせて、強く強く腰に足を絡ませる。
下着の中で息子が目覚める。
それは川嶋が秘部を押し当ててくるからだ。
と…自分に言い訳してみる。
仕方無いだろ。
プニプニと柔らかくて熱い『川嶋』がグイグイ押し付けられるのだから…。
「んあ…た、たかすくぅんっ…。まだ足りない…よ…。あむっ」
息継ぎしようと口を離すと、川嶋がそう呟いて唇を貪られる。
送られる唾液を啜って、俺も送る。
重ねた唇から彼女がゴクッと音を出して咀嚼する様子が伝わり、俺は発情する。
-
「くちゅっ!く、うぅん…はっ!ちゅっ!ちゅっ!」
『もっと…もっと頂戴…』
そう催促する様に川嶋が強く吸う。
舌を、唇を…情熱的に求められる。
俺も川嶋が欲しくて互いの舌を探って、弾いて、寄せて…口内を啜る。
それを嬉しそうな喘ぎを洩らして受ける彼女と溶け合う。
- 「ん、ふ…ちゅっ!………あ」
離さないとばかりに強く寄せてくる川嶋から唇を離すと、名残惜しそうな声を洩らす。
トロンと蕩けた目で…俺を見て、期待に満ちた様に身体を捩らせるんだ。
それは俺も同様で、背中に手を滑らせて抱き心地の良い川嶋の身体を撫でる。
手の平に吸い付くきめ細かい柔肌。
それを拘束する下着を外そうとまさぐる。
「んふ♪今日はこっち…」
そう言って彼女が俺の右手を取って胸元に誘導する。
フロントホックだったんだ、そりゃあ背中を探っても見付けれねぇや。
人差し指と親指でホックを摘んでグッと内側に寄せる。
そっと指を離すと下着が外れ、胸板に柔らかい胸が当り…密着する。
「高須君、ブラ外すの馴れ過ぎ…」
『妬いちゃう…』
そう最後に呟いて川嶋が手で頬を撫でる。
泰子の下着、いや衣類全般を洗って畳むのに馴れているから、当然の如く構造も知っている訳だ。
川嶋だって、それは知っている。
だけど嫉妬してしまう。そんな姿が凄く可愛いく、いじらしい。
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「あ…っん、ん。あ、はぁ」
俺は『妬くなよ』と言う代わりに彼女の胸を手の平の中に収める。
- 収まりきらず零れ、マシュマロの様に弾力を返す大きな胸。
その質量を堪能する。
手の平で円を描く様に転がし、指先を軽く食い込ませて揉みしだく。
「っあ…。んくっ!………ふ、ふあぁ…あ」
瞳を閉じた川嶋が甘く啼く。
AVの女優が見せる『演技』なんかでは無く、
本当に気持ち良さそうに、甘く甘く…切ない喘ぎを洩らして…。
俺が川嶋を啼かせている…んだ。
自分が『上手』なんかでは無いと分かってても、目の前で啼く姿を見てしまうと更に息子が張り詰めていく。
この段階で弾けんばかりに硬くなっている。
それを感じたのだろう。川嶋が俺の腰を更に強く引き寄せて、クイックイッと秘部を擦り付けてくれる。
「あ…ふぅ…。んあっ!あ、あぁ…」
硬くなった乳首を捉えて、軽く摘む。
すると熱を帯び始めた身体を密着させて震わせる。
「や、あぁ…っ。あっ!」
摘んだまま優しく引っ張って指の腹で転がす。
背中に動かされた手が俺を掴む。
爪先が少し食い込み、微かに痛みが走る。
それは多分、彼女が蕩け始めたから無意識にしている事。
擦り付ける秘部が敏感な部分に当たり、手の平の中でも愛撫されて欲情しているんだ…。
- 凄く柔らかくて気持ち良い…何回揉んでも、そう思ってしまう。
モチモチのプルプル…そんな表現がピッタリな彼女の胸を夢中で揉みほぐす。
指先でピンッと乳首を優しく弾いて、弾いて…続いて親指の腹で転がす。
「は…っ、は…あ。ん、あ……キモチイイよぅ…」
耳元で甘ったるい声で啼き、そう囁かれる。頬に舌を這わせながら…。
「どこがキモチイイんだ?…教えてみろよ」
俺は彼女をイジメてみたくなる。
…恥かしい事を言わせたり、羞恥を煽る様な行いをして可愛い反応を見てみたいのだ。
-
「あふ…。……おっぱい……んあ」
クスクスと笑いながら川嶋が囁く。
ハアハアと欲情した吐息を俺に吹き掛けながら……。
「それじゃあ分かんねぇよ。ほら…ちゃんと言ってみろ…なっ?」
川嶋は必死な俺の姿を見て、楽しそうに…そして愛しそうに見やって教えてくれる。
「ん…ふぅ…。高須君と触れている所……全部キモチイイよ…」
ああ、やっぱり彼女の方が一枚上手だ。
上手くあしらわれてしまった。
でも…可愛い反応に違いは無い。
川嶋らしさ…が出た答だと思う。
「ん…、ふふ♪んっ…、んあっ…」
- なら、もっと溶かしていけば更に可愛い反応が見れるかもしれない。
だから俺は身体を下にずらしていく。
頭まで掛布団の中に隠れて、彼女の胸に顔を埋める。 大きくて、柔らかくて、暖くて、甘い香りがする川嶋の胸。
呼吸に合わせてフルフルと躍る桃色の乳首。 それを口に含んで、優しく吸う。
舌先で軽くつついた後、小刻みに舐めながら…。
「あ…う、んんっ。は…。あっ!」
犬歯で甘噛みし、軽く引っ張る。
すると川嶋の啼き声が僅かにだけど大きくなる。
やっぱり良いんだ…コレ。
昨夜した時には『痛み』なのか『快感』なのか分からなくて止めちまったけど…。
また一つ分かった。
それが嬉しくて…俺は徐々に強めていく。
-
「んうっ!は…っう!はっ!あっ!あっ!」
ねっとりと唾液を絡ませながらねぶり、唇で強く揉む。
啄む様に…圧迫し、布団の影から彼女を観察する。
ここから見えるのは彼女が顔を横に向けて、人差し指を噛んで耐える姿…。
でも抑えきれない切なげな艶声と、熱を帯び始めた身体のギャップ。
その仕草が妙に色っぽく、健気で…もっと乱してみたくなる。
- 「ひあっ!あっ、あぁっ!!や、た、たかすくぅんっっ!は…っあっっ!!」
-
次第に俺は気付き始めていた。
川嶋は敏感なんだって…。
あと、物の本に『身体の相性うんねん』とか書いてあったし…。
以外と『相性』が良いのかもな、俺達。
川嶋が俺の愛撫で乱れている姿が自信を付けさせる。
俺は入れ込む、彼女との繋がり…『相性』をより強く結ぶ為に。
「ふっ!ふっ!……あくっ!!うぅっ…ん!!」
最後に一回、強く吸い付いた後、乳首から口を離す。
そして反対の乳首を強くねぶる。
初めは優しく…なんかじゃなく、先程同様に強く激しく。
彼女に聞こえる様にわざと愛撫の音を発てて。
何回も何回も小刻みに乳首を舌で弾いて、時折ねっとりと舌を這わせる。
同時に強弱を付けて吸い、唇で、歯で甘噛みする。
川嶋が俺の頭を掻き抱く。
頭だけじゃない、太股で脇腹を挟んでグッと引き寄せてもいる。
-
「あっん!!んっ!!んっ…はっ!あ!」
布団の中で濃厚になっていく甘酸っぱい川嶋の匂い。
俺をクラクラさせ、陶酔させる媚薬だ。
川嶋は不思議だ…。この匂いは俺を落着かせてもくれるし、こうやって酔わせもする。
- こんな事を言うと彼女は嫌がるかもしれないけど…。
『母性』と『女』を兼ね合わせて持っているんだな…って。
優しく包んで手を引いてくれる母性。 強く寄せて、全てを受け止めてくれる芯の強い女性。
上手く言い表せないけどさ、普通なら誰だって惚れてしまうだろ。 そんな魅力的な彼女の愛情を一身に受けているのだ俺は。
まだ付き合ってすらいない、気持ちを整理するとか宣ったヘタレな俺なんかに注いでくれている…。
川嶋が言ってたよな。『大河が家族で、実乃梨ちゃんが太陽なら……私は何だろうね?』 みたいな話。
ああ、さっき飯食いながら言ってたんだ。
『女神』だ…。
くっせぇ事言うけど…うん。そうだ。
家族が入り込めない、太陽が差し込まない…そんな部分を見てくれているのは女神…なんだろうな。
「は…あ。高須…くん?どうしたの?」
そう問う彼女の声で俺は我に返る。
愛撫するのを忘れてたみたいだ。
「ん…何でもねぇ。…下着、脱がすぞ」
ともかく、俺は川嶋を悦ばせる事に喜びを感じていた。
そして…甘酸っぱい彼女の匂いも味も欲しくて仕方無い。
- 繋がるだけでは物足りない。
彼女の全てを見て、感じて、自分の物にしたい。
そんな感情が芽生えていく。
「うん…。ねぇ高須君、指はいいからさ………舐めてよ。
…亜美ちゃん、高須君に…して貰うの…好きなの。我慢出来ない…」
俺の願いをトレースする様に、おねだりする彼女。
思わず願望を口に出して言ってしまっていたのかと疑ってしまう。
でも心の中で止まってはいたのだろう。
何故なら、そういう時に彼女が紡ぐからかいの言葉とかが無いから…。
-
「おぅ。じゃあ…」
俺は更に深く布団の中に潜る。
折れてしまうんじゃないかと思ってしまう程に括れた腰、でも貧相という意味では無い。
無駄な肉が無いんだ。
それでいて必要な部分は魅了たっぷりに…。
だから全体的に柔らかい、例えば…。
『ココ』とか…。
彼女の下着に指を掛けて慎重に脱がせる。
それを腰を浮かせて手助けしてくれる彼女の柔らかい尻を撫でながら…。
そう。柔らかい部分…それは下腹部全体。
尻は勿論。太股や……秘部周りの『土手』とかも…。
決して薄くは無い、だが濃くも無い整えられた陰毛に隠された柔肉。
- 「ごくっ…」
甘酸っぱい彼女の『雌の匂い』、その生々しさに俺は生唾を飲み込む。
……嫌いじゃない匂い、何より川嶋の匂いだから…好き。
彼女の膝小僧を持って、グッと開きながら少しだけ上に反らせる。
そして膝裏に両腕を差し込み、その状態を維持させて……人差し指で撫でる。
下から上にゆっくり、秘部に沿ってなぞっていく。
「んっ…。はっ…あ」
くちゅ…。
微かに潤っている秘部から聞こえる泣き声…。
熱くてトロトロな『川嶋の涙』
ピクンと腰が震える姿に興奮しながら、俺は顔を埋めていく…。
続く
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